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ものづくり業界における現場力の低下

管理業務に追われて、現場について分かっていないゼネコンの社員が増えているように、
ものづくりができないメーカー社員が増加しているみたいです。

この問題を引き起こす原因となったのは、二つの時代背景によるものでした。
ひとつが、バブル崩壊による人件費の削減。
もうひとつが、工場原点回帰による、中国の人件費と同等位の労働者の確保です。

バブル崩壊した1995年。
不景気の時代に、売上を維持するために各メーカーが取った行動は、人件費削減。
ノンコアとみなされた業務から、どんどん業務請負に切り替えることで、
正社員にかかる人件費を削ったそうです。

さらに、もう少し時代を遡って1980年代。
円高の影響で、次々と人件費の安い中国に生産拠点を移していったメーカーは、
2000年代に入り、中国での品質の壁にぶち当たり、日本に再び生産拠点を移しました。
その時、中国での人件費で耐えうる労働力として、派遣と請負社員を大量に受け入れたそうです。

こうやって、現場の仕事を派遣・請負に依存することで、
正社員の多くが、現場から遠ざかりものづくりができなくなるという事態が起き、
現場では3年目の派遣社員が、1・2年目の派遣社員を教え、会社を去っていくという構造ができあがり、技術力の低下、空洞化が進んでいます。

それでもメーカーとしては、安く労働力を手に入れたい。
請負だと、情報伝達などに時間がかかるから、派遣で雇用したい。
でも派遣だと3年たったら正社員として雇用しなくてはいけないのがネック。

そんなメーカーの状況を受けて、流行しているのが技術者派遣の会社。
エンジニアを自社で抱えて大手メーカーに派遣するという会社ですね。
派遣は派遣でも会社が正社員として雇用することで、社員は安定した生活ができるし、
メーカーとしてもいつか正社員として雇用する必要はない。
仕事もひとつだけでなく、キャリアに応じて選べるので新しい働き方として注目を浴びています。

研修もしっかりやっているみたいなので、現場力の低下という部分では幾分マシになってきたかもしれませんが、それでも正社員はどんどん現場から遠ざかっていってるんですよね。
現場を知らない正社員が現場に指示を出す。
これで本当に良いものづくりができるのでしょうか。
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